こんな経験ありませんか?
難聴は単に音が聞こえなくなるだけでなく、聞こえた音であっても鮮明に聞き分けることが難しくなります。このような経験がある方は難聴かもしれません。 耳鼻科の受診をお勧めします。 |
どれだけ小さな音が聞こえるかを聴力と言います。
音にはキンキンした高い音、ボンボンとした低い音など、さまざまな周波数(音の高さ)のものが存在します。全ての周波数の音が一様に聞こえなくなることは少なく、個人個人によって、聞こえにくい音の種類は異なります。
例えば、加齢による難聴は高い周波数の音から聞こえにくくなるので、会話は聞こえていても、高く小さな電子音(体温計のブザーなど)が聞こえにくくなったりします。
難聴になると音を周波数ごとに鮮明に脳へ伝えることが困難になります。
そのため、聞きたい音だけ聞き分けることが難しくなり、騒音の中で会話を聞き取ることができなくなります。
難聴になると聞こえた音を素早く脳へ伝えることも困難になります。
ゆっくり話してもらうと理解できるけれど、早口ではわからないということが起こります。
一般的に『聴力』は「どのくらい小さい音が聞こえるか」を測る「聴力測定」の結果で表します。 聴力測定には、ヘッドホンを耳にあてて測定した聴力(気導聴力)と、耳の後ろの骨から振動で測定した聴力(骨導聴力)の二つがあります。 周波数別の「ピッピッ」「プップッ」「ボッボッ」など異なる高さのさまざまなレベルの音を聴いて、聞こえたら応答ボタンを押したり、手を上げたりすることにより「どのくらい小さい音が聞こえるか」がわかります。測定結果を記載したものをオージオグラムと呼びます。 |
縦軸: | 音の大きさを示します。正常な耳が聞こえる最小の音の平均を0dB(デシベル)とし、数字は聴力レベルを表します。数字大きいほど、「大きな音でないと聞こえない」ことを示しています。 軸の下にいくほど、軽度、中等度、高度、重度の難聴になります。 |
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横軸: | 周波数(音の高さで「ピッピッ」「プップッ」「ボッボッ」など)という検査した音の種類を示します。単位はHz(ヘルツ)。 | |
記号: | 気導聴力(ヘッドホンで測定) 右耳が 〇 、左耳が × 骨導聴力(骨からの振動で測定) 右耳が [ 、左耳が ] |
言葉の聞き取りを調べる測定です。 ヘッドホンを耳にあて、何段階かの音の大きさで、「あ」「い」などのことばを聞きながら、聞こえたとおりに回答用紙に書いていきます。 音の大きさごとの正解率(%)で結果を示します。これを語音明瞭度と言います。 オージオグラムや語音弁別測定結果は個人個人で異なり、「高い音が聞こえにくい」、「低い音が聞こえにくい」、「右耳のほうが聞こえにくい」、「大きな音ならことばの聞き取りができる」、「大きな音でもことばが聞き取りにくい」など、その人の聞こえの状態がわかります。 この語音弁別測定により、
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中耳炎等で鼓膜に穴があいたり、耳小骨(鼓膜と内耳をつなぐ小さな骨)の動きが悪くなるなど、音を内耳に伝える外耳および中耳の部分に障害が生じるために起こる難聴です。この難聴は治療による聴力改善の可能性があります。 |
中耳から音の振動を電気信号に変換する内耳、その信号を脳の中枢に伝える聴神経あるいは、脳に生じた障害のために起こる難聴です。加齢による難聴も感音難聴の一種です。 内耳、聴神経、脳は届いた音を分析し、脳と共同で「聞きたい音」や「聞きたくない音」など意思を含めた処理が行われます。 |
難聴は種類によっては治療できるものがあります。年を取ったから、などと自己診断せずに耳鼻科医の診断を受けてください。 特に突然聞こえなくなった場合は、早期治療が重要とされますので、至急受診することをお勧めします。 |